《きっかけ》
きっかけは・・・あの時だったように思います。
我が家の寝室にたんすがあり、その横にプラスチックでできた多段式の棚が置いてありました。 1段1段の高さは25p〜30p位で、我が家ではそれを書棚にしていました。
ちょうどよい大きさの書棚がみつからなかったからです。
大きさがぴったりで、値段も手ごろな書棚がほしいといつも思っていました。
あっちこっちの家具屋さんやホームセンターなどを見て回りましたが適当なものがなく、思いきって自分で作ることにしました。
@高さはたんすと同じで、並べておくと上面にも色々置けて A部屋の入り口に近いところに置くので、通行に、邪魔にならないくらいの幅で B本の高さが何種類かあるので、高さごと分類して効率よく収納できて C本以外の小物を置く為の背の低い段もついている物。
という具合に、要求が色々ありました。
自分で図面を書いて、ホームセンターで集成材を買って、作ってみました。
それがけっこううまくできたのです。
たんすと並べると高さがぴったりで、幅も、一段一段の高さも調度良く効率的で、一番下には背の低い小物を置く棚がついていて、思い通りの物が、予想以上にうまくできました。 その時、自分には案外こういう才能があるんじゃないかと思ってしまいました。
《以前の仕事》
もともと17年間ほど、精密機械関係の仕事についていた経験があります。
10年以上は、マザーマシンといわれる工作機械の販売に携わりました。
車をはじめ、さまざまな機械を構成する部品を加工したり、家電製品などの金型などを加工したりする為の、高精度な機械です。
たくさんの工場を回り、物を作る雰囲気に長い間触れてきました。
その中で、NC工作機械といわれるコンピュータ制御の機械のプログラムや操作の指導をしたり、機械を動かすためのプログラム作成をするCAD/CAM(キャドキャム)といわれる装置の販売や指導にも携わりました。
Uターンで故郷熊本に帰ってからは、半導体関連の機械や部品を作る会社で、金型や冶工具といわれる高精度な部品や機械の設計に携わりました。
1000分の1ミリ単位の精密部品の設計や、設計者として精密機械の組み立て調整などにも携わった経験が今役立っているように思います。
木工では、それ程の高精度は必要ありませんが、また別の難しさがあります。
《物はあふれているが・・・》
現在の日本では、さまざまな家具があふれるほど作られ、海外からも高級品から格安の家具までありとあらゆるものが輸入されています。
しかし、それほどまでに物があふれる中で、実際自分にとってぴったりのものを見つけることは、難しい場合が多々あります。
自分のイメージにぴったりの家具。 現在ある家具にマッチする家具。 空きスペースを有効活用する為に、大きさがその空きスペースにぴったりの家具。
これらを満足させるものを得たいなら、ほとんどの場合オーダーするしかありません。
《会社を退職、その後住宅リフォームの勉強》
ある日さまざまな事情から、急にそれまで勤めていた会社を退職することになりました。
ハローワークに通っていたとき、熊本のポリテクセンター(職業訓練所)で、半年間の職業訓練が受けられることを知りました。
希望者が多い中で、運良く半年間の訓練を受ける資格を得ることができました。
本当は、家具の勉強をしたかったのですが、それはなかったので、住宅リフォーム技術科という科を希望し、小さな家を建てることを通して、家についての勉強をすることができました。
《近所の木工便利屋さんとして》
精密機械の設計に携わった経験から、1ミリ単位のオーダーメイドでのオーダー家具の製作や、簡単なリフォーム、福祉住環境にも関心が有りますので、高齢化社会の中で、近所のかたがたに喜んでもらえる福祉分野でのリフォームなどにも関わりたいと思います。
また、ちょっとした棚をつけたいとか、壊れたものを修理したいとか言うとき、近所でそんなことをやってくれるところはなかなか見つかりません。
大工さんに頼むほどではないけれど、何とかしたいという近所の方々のご希望に対し、安心して頼むことができるような、近所の木工便利屋さんとして、そういう要望にも対応したいと思っています。
《ぴたっと工房の開設》
年齢も、50歳をまじかに控え、新しい職場を探すのも容易ではありません。
これからやっていく仕事は、自分自身が楽しむことができて、自分のやった仕事に対し、お客様が喜んでくださっているということが実感できる仕事でありたいと強く思うようになりました。
また、それまでパソコンと向き合うことが多く、肩こりや頭痛にも悩まされていました。
そのことから、適度に体を動かし健康的な仕事がしたいという願望もありました。
それから、「できるなら人から命令されたり指示されない仕事がいい」という会社勤めでは実現不可能な思いも人一倍強くありました。
そういう思いの中で、道具や場所も周りの協力の中で確保することができ、ポリテクセンターを卒業した後、工房の開設をすることができました。
ぴたっと工房は、自分の思いを凝縮した名前です。
お客様のご希望にぴったり合うものを作ってあげて、喜んでもらいたいということからつけました。どうぞ宜しくお願いします。
|